東京戸倉和紙

東京戸倉和紙 · 24日 11月 2022
しろやまテラスの版画展
あきる野市では、毎年海外を含む版画アーティストを招聘し、アートスタジオ五日市で3か月間作品を制作し、展示公開する事業を行っています。 今年は、台湾出身者を含む女性アーティスト3名。独特な感性を披露し、見応えのある作品でした。 中でも一番熱心 に和紙を漉いていた下村さんの作品が、こういう形になるとは…(写真参照)。落水を施した和紙にフレームを刷り、窓に展示してありました。和紙の繊維感と戸倉の秋の風景がどこか幻想的でもあり、リアルでもあり、不思議な浮遊感を感じさせる作品でした。
東京戸倉和紙 · 22日 11月 2022
トロロアオイ豊作
2022年春からトロロアオイの種まき、施肥、土寄せ、草取り、土寄せ、芽掻き、草取り、芽掻き、草取り、芽掻きを経て、ようやく11月中旬、収穫となりました。戸倉の畑でトロロアオイを作るのは初めてでした。養沢は石がごろごろしていましたが、戸倉は石がない分地中深く根をはるトロロアオイに手を焼きました。最後は諦めてしっぽを切断!機械ならば楽なんだろうけど、すべて手掘り人海戦術で乗り切りました。興味を持って労働に勤しんでくださった皆様ありがとうございました。その後、タワシで水洗いし、ジップロックに袋詰め、各自欲しい分だけ根を分配しました。 根の洗浄はなかなか骨の折れる作業です。今年は、戸倉和紙のメンバーによりトロロアオイ豊作だったので、残りは北村が数回に分けて高圧洗浄機で根っこを洗いました。夏にわださんから頂いた冷凍庫と私の冷凍庫が満杯になるほどの豊作でした。来年は作らずに様子をみます(^-^; ありがとうございました!
東京戸倉和紙 · 06日 11月 2022
11月6日、東京戸倉和紙工房にて紙漉きのワークショップを行いました。「東京戸倉和紙8周年作品展ー戸倉の秋」展に関連して、地域の皆様や和紙にご興味がある方々に来ていただくことができました。楮の皮を剥ぐ感覚、日向ぼっこをしながらおしゃべりをしてチリよる何とも穏やかな時間、軽く絞って木槌で叩いていくとあっという間に粉々になり、それを水にとかした時の快感。トロロアオイの見事な粘り、薬品保存しないので自然なまま。水、紙料、トロロアオイから抽出したネリを竹の棒で混ぜる音。紙漉きは、汲み込みの緊張感と心地好いリズムで漉いていく。 ここ50年の間に、すべてのモノづくりが機械化され、賃金の低い国々での生産と引き換えに私たちが失ったものは、手で作る感触の心地好さではないでしょうか。食べることに関しては、農園で畑を耕し、収穫して野菜を洗い、料理し、味わうことができます。機械や電気に頼らず作ることで、色々なことを感じることができます。そこには、驚きや発見、皮膚を通して感じる心地好さがあります。とはいうものの、私も来年50歳、以前よりも気力や体力の衰えを感じます。機械に頼る気持ちも分かるようになってきました。
東京戸倉和紙 · 24日 5月 2022
ついに戸倉にも!鹿の食害
奈良県吉野の福西さんから鹿が楮を食べることで困っていると聞いていたが、20年後ここ東京都あきる野市戸倉でも例外ではなくなった。今年の5月に初めて、楮の皮が途中から折られていることに気づいた。若い葉を恐らくむしり取って食べた時に小枝が折れるのだろう。杉野さんから聞いた時は耳を疑う気持ちで、実際に目にするまで信じられなかったが、戸倉に自生する私たちが6年の歳月をかけて耕作放棄地を整備してきた楮が無惨にもにボキボキと折られていた。杉野さんの夫で樹木医の二郎さんにご協力をいただき、現地を視察、対策を考えてもらい、ロープで鹿除けを張り巡らせた。二郎さんによると、春先に鹿は栄養のあるアオキや桑の新芽を食べるという。周辺を散策してみると、鹿の足跡や糞が多数見つかり、植物を食べ歩いている様子が伺えた。ショックで呆然とし、戸倉の楮がどうなるのか暗い気持ちになったが、戸倉和紙のメンバーは黙々と下草を刈っていた。通常、栽培楮は、毎年刈り取るのが原則だが、ここの楮は野生化した姫楮で細いので、数年そのままにして太くなったら収穫していた。折られた楮がどのように成長していくのか、またご報告いたします。。。
東京戸倉和紙 · 15日 1月 2020
2019年12月14日~12月25日まで日本民藝館にて、日本民藝館展が行われました。審査委員長は深澤直人氏で、何点か出品したところ「東京戸倉和紙」が準入選しました。準入選は、「入選には至らなかったが、日本民藝館展の趣旨に適った工芸品」で、「準入選作は展示会場に陳列し、希望者には即日頒布」されます。審査結果は12月4日に発表され、郵送で知りました。少々の落胆と多少の嬉しさがこみ上げ、また来年も挑戦したいという気持ちになった。12月17日に会場へ足を運ぶと、すでに東京戸倉和紙は、頒布されていて陳列の様子を直接見ることはできなかったが、職員の方に伺うと「1階のガラスケースの中に広げてあって、すぐに売れてしまった」とのこと。お買い求めいただいたお客様、ありがとうございました。 他の出品者の作品を見ると、和紙では備中和紙の丹下直樹氏の封筒2種が入選されていた。丹下さんの息子さんか親族の方が受け継いでいるんだと知って、嬉しくなった。 初めて民藝館展を拝見したが、圧倒的に染織や陶芸の出品が多く、竹籠や箒、張り子なども存在感を放っていた。細部にまでこだわった和紙づくり、かたち、学ぶことが多かった。
東京戸倉和紙 · 03日 5月 2018
いつか木灰で煮たいと思い続け先日ついに実現しました。あきる野市戸倉で東京戸倉和紙をすく3人で実験です。杉野家の薪ストーブででた灰をご主人が篩にかけて炭を取り除き1,5キロの灰を用意して頂きました。灰は堅い木や重い木が良いとされ、今回は桜と欅灰なので狙いどおりの灰。一昨年、和歌山県田辺市龍神村の奥野誠さんを訪ねて灰汁炊きの方法を伺ったり、湯久保宿の招きで紫根染めの指導にあたった山崎和樹先生から灰汁フィルターのお話を伺い、ろ過に1日かけなくても良いことを知った。そういう訳で、まずはお湯を沸かして、鍋の中に灰を入れよく撹拌した。ブクブクと水の中から温泉が湧き出るような反応が見られた。PH試験紙でみるとPH14くらいあり使えると判断。布で2回ろ過した。底にやや粉が残るが黄味をおびた灰汁がとれた。ソーダ灰(炭酸ナトリウム ( Na2CO3 ))では2時間半煮るので同様に煮た。しかし、少し煮えが甘いように感じた。東京都無形文化財の軍道紙DVD(東京都作成)では煮熟に5時間と言っていて、正直長いな~と思っていたが、もしかしたら灰汁煮の場合なのかもしれない。二番灰汁、三番灰汁でもう一度煮る予定です。
東京戸倉和紙 · 12日 9月 2017
森フェス、無事終了しました。お越し頂きました皆様、ありがとうございました!紙すきよりもアクセサリーづくりの体験者が多く、手ごたえを感じました。屋内施設でしたが、西日が差し込むエリアだったのでスタッフ一同バテバテでしたがm(__)m ワークショップのご依頼も多数いただきました。ありがとうございました。日々色々なことに挑戦していきたいと思いますのでよろしくお願いいたします!
東京戸倉和紙 · 06日 9月 2017
あきる野市戸倉で刈り取った楮で漉いた和紙を戸倉和紙にしよう!杉野さんと杉野さんの友人、私で取り組んでいる戸倉和紙がいよいよ森フェスでデビューします。9月10日、昭島アウトドアビレッジで10時~16時まで戸倉和紙の紙すき体験と和紙アクセサリーを作るワークショップの二本立てで挑むデビュー戦です。 今日、最終打ち合わせをし準備をしました。その熱気たるやチームで取り組む高揚感があり、ワクワクしてきました。思えば、藪をかき分けながら刈り取った厳冬時の楮の刈り取り、そして楮蒸し。初夏から夏にかけては藪の整備とトロロアオイの移植に草むしりなど。紙を漉いている時間よりも原料にかかる時間の方が長い。 …帰りに戸倉のトロロアオイ畑を見に行き、手入れをしました。畑の草は前回の作業で私以外の皆さんできれいにしてくださり、トロロアオイはすくすくと成長していました。夏の暑い時期、他にも杉野さんが何回か草むしりや追肥をしてくれてここまで成長したんだな…と感謝の気持ちがこみ上げました。ありがとうございましたm(__)m